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OVF(光学式ファインダー)は心地よく、EVF(電子式ファインダー)は便利

現代のデジタルカメラには、ファインダーあるいは液晶ディスプレイが搭載されています。

私は、ファインダーを覗き込みたいので、ファインダーがあるカメラを購入するようにしています。液晶ディスプレイでも基本的に用は足りますが、直射日光下で全く見えなくなるカメラも多く、ファインダーがあるに超したことはありません。

ファインダーには、OVF(光学式ファインダー)とEVF(電子式ファインダー)があります。

一眼レフやレンジファインダーなどのミラーレスカメラよりも前のファインダーは、基本的には、OVFになります。ミラーレスカメラの時代になって、イメージセンサーからの光をリアルタイムで画像変換処理出来るようになったため、EVFが可能になりました。

本記事は、このOVFとEVFについてになります。

OVF(光学式ファインダー)は、心地よい

秋っぽいものを見つけた<br>Nikon Zf + NIKKOR Z 26mm f/2.8 <br>26.0mm ISO20000 f/2.8 1/30s
秋っぽいものを見つけた
Nikon Zf + NIKKOR Z 26mm f/2.8
26.0mm ISO20000 f/2.8 1/30s

OVFは、ミラーレスカメラが全盛となる前の一眼レフカメラ時代には、基本これしかないという方式でした。

近年でOVFに関する話題というと、富士フイルムのX-Proシリーズが、OVFとEVFの両方を搭載したハイブリッドビューファインダーを搭載していたり、PENTAXが、APS-Cセンサーであるにもかかわらずフルサイズセンサー並の大きさのファインダーを搭載した「K-3 Mark III」を販売したりしたくらいでしょうか。


OVFは、EVFのようにイメージセンサーで取得した外光をリアルタイムで画像処理し、液晶に映し出したりはしません。OVFは、方式の違いがあれど、基本自然そのままの光をそのまま見るのとほぼ同じです。

レンズを通ってミラーに反射し、ペンタプリズムの中を通って屈折してくるとはいえ、光の速度なので人間が知覚できるほどの遅延が無いというのもポイントです。また、液晶のようにドット表示ということもありませんので、解像度という概念すらありません。自然そのままの動き、美しさを見て捉えることが出来ます。

遅延については、どんなにEVFが高速化したとしても、OVFより速くなることは基本的にありませんので、高速で動くF1や動物などの動体を捉える場合には、OVFの方がシャッタータイミングを外さないように思います(決まったコースを通るF1や、連写での撮影ならあまり問題になることは無さそうなので、EVFの利便性の方が勝ちそうですが…)。

また、シャッターを押さない限り、イメージセンサーが作動しておらず、画像処理エンジンも起動する必要がないため、電池持ちも良くなります。

…という風に並べると、OVFはとても良いもののように思えますが、最近のミラーレスカメラにおいて、主流は、EVFになります。EVFは、OVFにはない便利な点が多々あります。

EVF(電子式ファインダー)は、便利

テノグロティス・ロンギフォリアという花らしい<br>X-T5 + XF35mmF1.4 R <br>35.0mm ISO6400 f/1.6 1/52s
テノグロティス・ロンギフォリアという花らしい
X-T5 + XF35mmF1.4 R
35.0mm ISO6400 f/1.6 1/52s

ミラーレスカメラにおいては、その名の通りミラーが無いため、一眼レフ方式のOVFは、構造的に不可能になりました。この点、富士フイルムのX-Proシリーズは、ミラー反射ではなく素通しのガラスのOVFになっています。

EVFは、レンズを通った光をイメージセンサーが捉え、画像処理エンジンで画像変換され、ファインダー内のディスプレイに表示する形になっています。そのため、実際にシャッターを切る前に、撮影後の色味、露出、ホワイトバランス、輝度などの設定が適切かを確認することが出来ます(富士フイルムのカメラであれば、フィルムシミュレーションが適用されている状態で、EVFに表示されるということです)。この点はとても便利です。

ファインダーが通常の液晶のため、拡大表示やフォーカスピーキング表示なども可能になり、表示出来る項目も多くなります。

明るさや暗さもイメージセンサー越しのため、夜の暗いところでもイメージセンサーが高感度で輝度を高めれば、暗いところでも明るく見えたりします。この点、OVFでは、明るさも暗さも自然そのままであるため、暗いところでは暗いままです。

上述したように、OVFでは遅延がないですが、EVFはイメージセンサーを介して画像に変換してファインダー内の液晶に表示という処理を経るため、どうしても遅延が生じます。とはいえ、最近のカメラは処理が高速化しており、遅延は少なくなっています。

「Nikon Zf」や「FUJIFILM X-T5」など割と最新寄りの現行機のEVFで基本困ったことはありません。F1やツバメなどもっと高速な動体だと困ることがあるかもしれませんが、あまり動きのない野鳥くらいであれば、最近機種のEVFであれば、遅延はあまり問題にはならないかなという感じです(個人の感想です)。

OVFの心地よさ

古い町並みに残る錆び<br>PEN-F + OLYMPUS M.30mm F3.5 Macro <br>30.0mm ISO1600 f/3.5 1/60s
古い町並みに残る錆び
PEN-F + OLYMPUS M.30mm F3.5 Macro
30.0mm ISO1600 f/3.5 1/60s

ただ、EVFの遅延は、問題にはならないだけで、気にはなるんですよね。

OVFは、遅延しないという意味でも通常の目視と同じであり、さらには色味も明るさも動きも、目で見ているものとファインダー越しの景色とでは、ほぼ同じであり「違和感がない」という心地よさがあります。

EVFでも、OVFモード(なるべく自然そのままの見た目で表示する)が搭載されることも最近多いようです。


ただ、どうやっても、OVFとは違うように思います。違和感は減るかもしれませんが、違和感が消えることは無いように思います。

そういう「機能」だと割り切って、便利に利用するのが正しいようにも思っていますが、どうしてもファインダーを覗くときの純粋な高揚感や好奇心を阻害されるような、そんな違和感があります。

OVFに慣れると、EVFの違和感が分かり、EVFに慣れると、OVFの心地よさが分かると同時に、EVFの便利さも分かるという感じで、定期的にループしている自分がいます。

一眼レフタイプのOVFは、以前はこれしかないくらいみんな利用していましたが、ミラーレスカメラが主流になり、スマートフォンが普及した今では、逆に珍しくなっています。これからも開発を続けると言っているのはPENTAXくらいですし、どんどんと一眼レフタイプのOVFに触れる機会が無くなっていくように思います。

結構これが楽しいので、EVFしか知らない人は、特に一眼レフタイプのOVFを体験してみると面白いかもしれないです。

スマホもEVFみたいなもんですし、上述したように、一眼レフタイプのOVFは、一眼レフでしか味わえない貴重なものになりつつあります。APS-Cなら、「K-3 Mark III」か「K-3 Mark III monochrome」をおすすめしたいところです。


 
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PENTAX K-3 Mark III Monochrome